ACALA MESHは冷蔵庫や冷凍庫の中にセンサを設置し、無線ネットワークを使うことで
庫内の温度・湿度の計測データをパソコンやタブレットやスマートフォンで確認できるシステムです。
計測データは1分ごとに自動送信され、HACCPで重要な記録となる帳票も自動作成されます。
冷蔵庫や冷凍庫の扉の開け閉め、霜取り、ドアパッキンの劣化などが原因で庫内の温度が上がった場合も、
いつ、どの程度の異常が発生しているのかを、計測データで確実にチェックすることができます。
ACALAの主力サービスである”ACALA MESH”は、従来のワイヤレス (無線)テクノロジーでは解決できなかった、「信頼性が低い」、「消費電力が大きい」、「電池交換が頻繁」、といった問題を解決しました。
ACALA MESHは最新の3つの無線テクノロジー、「メッシュネットワーク」、「精密時刻同期」、「周波数ホッピング」を採用することでケーブルを使用した有線接続に匹敵する「高信頼性」とセンサの「省電力化」を実現しています。
センサの設置は同梱された磁石や両面テープで冷蔵庫や冷凍庫の庫内に貼り付けるだけです。ベースステーションの電源をいれると、メッシュネットワークが自動的に構成され、温度測定と送信を開始。
無線センサにありがちな面倒で煩雑なネットワーク設定を行うことなく利用が開始できます。
軍事テクノロジーから派生したメッシュネットワーク技術はひとつのセンサが複数の隣接するセンサと通信を行い、メッシュ(網型の接続トポロジー)を構成します。
メッシュの構成は自動的に行われ、通信路に障害が起きてもメッシュ構成の自己修復を行い通信を継続する、高い耐障害性も持っています。
ACALA MESH のすべてのセンサは精密な時刻同期が行われ、同時に低消費電力モード(スリープ)から短時間で通常電力モードに復帰して通信を行います。
例えば、1分毎の通信を行う場合でも、通信を行う通常電力モードは毎分10ミリ秒程度で、通信終了後は省エネモードに移行し、大幅な省電力が可能です。これにより、ACALA MESHでは「電池寿命5年※1」を実現しています。
波数ホッピング通信においては、時間軸にそって、一定ルールで使用周波数が変更され、混信、傍受を防ぐとともに、電磁波の物理的伝送路の揺らぎから、交信成功の可能性を増やします。耐障害性、信頼性アップの秘密です。
ACALA MESHは各センサの電池電圧はもちろん、センサ間の通信状態をマップ上に表示します。
例えば建物の図面上にセンサを配置し、メッシュの状態や温湿度状態をリアルタイムに表示が可能です。このトポロジー表示はセンサの安定したメッシュネットワーク構築を可能にします。
※1 実際の電池寿命は利用環境によって異なります。
タイプ | T | TH | WP | WP+ | PT | IR | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
PT+ | PT- | |||||||
外観 | ||||||||
観測対象 | 温度 | 温度・湿度 | 温度 | 温度 | 温度 | 温度 | 非接触温度 | |
用途 | 室温や冷蔵庫内など、測りたい場所に設置して、温度を測定 | 室温など測りたい場所に設置して空間の温度、湿度を測定。 | 本体から伸びたケーブルの先端センサ部を水中に入れて温度を測定。 | 外部センサがステンレス(SUS316)シース先端に入っている。食品に対して使用可能。 | 極高温用Ptセンサ。センサ部を高温環境に入れて使用。※写真は参考。使用環境により特注仕様で製造 | 極低温用Ptセンサ。センサ部を低温環境に入れて使用。 | 対象物赤外線放射で温度を測定。 | |
本体サイズ(mm) | W44・D44・H83 | W44・D44・H83 | W44・D44・H83 | W44・D44・H83 | W44・D44・H83 | W44・D44・H83 | W44・D44・H83 | |
本体底からセンサ先端までの長さ | ー | 145±5 mm | 180±5 cm | 230±5 cm | 3m(※参考値) | 305±5 cm | 135±5 mm | |
重量 (ケーブル含む) |
116±3g | 133±3g | 160±3g | 241±3g | 286g(※参考値) | 181±3g | 138±3g | |
センサ部分許容範囲 | 本体と同じ(本体内蔵) | 0〜85℃ 0〜90%RH | -55〜125℃※常時0℃以下、または50℃以上で使用する場合は、詳細を伺い特注仕様で製造。 | -20〜85℃ | 0〜300℃(例) | -200〜0℃ | -70〜380℃ | |
本体許容温度 | -20〜85℃(常時60℃以上になるような環境には設置不可) | |||||||
測定精度 | ±0.5℃(0〜60℃)±1.0℃(-20〜85℃) | ±0.5℃(0〜60℃)±1.0℃(0〜85℃)3%(20〜80%)5%(0〜90%) | ±0.5℃(0〜85℃)±2.0℃(-55〜125℃) | ±0.5℃(0〜60℃)±1.0℃(-20〜85℃) | ±(0.15+0.002 ItI )℃ | ±(0.15+0.002 ItI )℃ | ±0.5℃(0〜60℃)±1.0℃(-40〜120℃) | |
分解能 | 0.1℃ | 0.1℃, 0.1% | 0.1℃ | 0.1℃ | 0.1℃ | 0.1℃ | 0.1℃ | |
温度時定数(θ90) | 45分 | 12分 | 6分 | 10分 | 5.5分(※参考値) | 5.5分 | ||
センサ先端防水 | ー | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ✕ | |
特記事項 | 基本本体。本体の温度許容域は-20〜85℃。本体は防水仕様(IPX67相当)。右のいずれのセンサも、本体許容温度を越えての使用は厳禁。 | 温湿度のセンサはケーブル先のケース内に配置。 | センサはケーブル先のセンサを防水キャップ内に配置。 | 食品衛生法に対応したステンレス(SUS316)をセンサシースに使用。ステンレスシースの径は8mm。 | 高温測定仕様にセンサ部を作成。〜300℃などを測定可能。ケーブル部分は非防水仕様。※使用条件により特注仕様で作成。 | 低温測定仕様にセンサ部を作成。 | 対象物に接触せずに測温可能。ケーブル先のセンサ部分は非防水仕様で、油・水・煙など微粒子が飛散する環境で使用不可。 |
常温と庫内の温度差の9割まで変化するのにかかる時間
冷蔵庫や冷凍庫の庫内に保管された食材の温度(品温)を測るためのセンサは比較的大きな時定数をもたせております。
つまり、敢えて「鈍感」なセンサとして製造していますので、庫内に保管された食材と同様のカーブを描いて温度変化をします。
一方で時定数が小さく「敏感」なセンサもご用意しておりますので、用途に合わせたセンサをお選び頂けます。