わかってきたのは女性ユーザーの使用率が高いことでした。
そのような視点で考え、開発されたオートクレーブ「FLS-1000」
テーブルトップは、主力製品である50リットルクラスよりも低く設計。
大口径で出し入れしやすく、チャンバーの奥まで手が届きやすい、使う人の負担を軽減したやさしい製品となっています。
比較図 LSX/SX-700・LSX/SX-500・FLS-1000
試薬瓶やケージの容量別収納データや5リットルフラスコ(4本)、卓上培養装置/ジャーファーメンター(4基)の資料がご覧になれます。
運転終了後、蒸気を極力避けながら、ドアを開けることができます。
(フレキシブルドア機構採用)
ドアの開閉軸を図のように設計したことで、ドア取っ手が「つかみやすく」体の近くでラクに開閉が行えます。
片手片足で操作できる上下開閉ドアを採用。開けるときは【ドアを下におさえながら足元のペダルを踏む】だけでドアロックが解除、アシスト構造により軽く持ち上がります。また、閉じるときは【ドアを上から押し込む】だけで、簡単に閉じることができます。
※ 写真の操作パネル点灯表示は、実際の使用時とは異なります。
作業時間を短縮する急速空冷機能「冷却ファン」標準装備。
タイムアップ後に早く温度を下げたい用途に最適です。冷却ファンを作動させた場合、自然冷却に比べて降温時間が大幅に短縮されます。
簡単操作で運転開始時間が設定可能。夜間、早朝などの時間を有効にお使いになれます。
滅菌終了後に自動で排気ができる機能を装備。
排気レベルは6段階に(液体滅菌コースはバリアブルにも)設定可能です。
運転中はドアをロックする安全装置「ドアインターロック機構」を装備。万一の事故を防ぐ高い安全性を確保しています。ドアがロックしているときはドア施錠表示灯が点灯します。
チャンバーの空焚き事故を未然に防ぐために、一定量の水が無い状態では運転をスタートできない安全機能を搭載しています。そのため、加熱によるヒーターや缶体への影響がありません。
排気タンク内の水位が満水になると排水表示灯が点灯し、運転がスタートできない安全機能を搭載しています。
水蒸気を冷却して回収する排気タンクを装備。通常は青色に照光し、冷却水が満水になると赤色に照光します。赤色が点灯するとスタートできない安全機能が働きます。
通常の滅菌に加えて、液体滅菌コースなど合せて3コースからベストな滅菌コースを選択できます。
器具類など一般的な滅菌に最適です。
試料の突沸を防ぐのに効果的です。
お好みの運転条件を記憶できます。
本機は「飽和水蒸気」をつくるために温度と圧力を上昇させますが、滅菌中は被滅菌物に含まれる空気や滅菌用水中の空気など様々な要因により温度と圧力のバランスが崩れる可能性があります。
FLS-1000はその温度と圧力を監視しながら微細排気を行い、最適な蒸気滅菌環境となるよう自動調整しています。
圧力の上限値(b kPa)と下限値(c kPa)を設定し、自動的に調整する機能(微調整機能)が組み込まれています。
ある一定の範囲内で圧力のバランスを保ち、理想の飽和水蒸気に近づけるための制御を行います。
【パルス排気方式との違い】
TOMYのオートクレーブは温度と圧力の制御を電磁弁によるON・OFF制御の「パルス排気」方式と電動弁で開閉調整する「微細排気」方式のほかにメカニカルバルブを用いた「ベローズ」方式を使用しています。
「缶体内蒸気微調整機能」に採用している「微細排気」は電動弁によるボールバルブをモーターに接続した制御方式です。急激な圧力変化をさせず、電磁弁ON・OFF制御の「パルス排気」と異なり、圧力量に応じて弁の開放率を微調整するため被滅菌物の突沸発生を極力防ぐ優れた機能です。
ドキュメント管理ツールとして運転条件はもちろん缶体内温度や缶体内圧力データ、また、被滅菌物温度データ※も感熱紙にプリントアウトできます。見た目もスマートな本体内蔵型です。
※ オプションの被滅菌物センサーが必要となります。
被滅菌物の温度を直接検出するセンサーです。缶体内雰囲気温度が設定温度に到達しても、被滅菌物が設定温度に到達するまではタイマーが減算しないので、滅菌タイムラグ(遅れ時間)を解消し、より確実な滅菌を行ないます。
オプションの被滅菌物センサーや外部センサーには、脱着が簡単にできるワンタッチカプラーと、安全を確保するためのカバーが付属されています。
オートクレーブとは独立した温度センサーと外部記録計で、缶体内の温度記録が可能です。無線式のデータロガーは置くだけで測定可能。センサー断線の心配もなく、片付けも簡単です。データロガーに関して詳しくはこちらをご覧ください。
データロガー導入例(ベーシックセット) | |
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温度ロガー | PicoVACQ 1Tc Hybrid |
通信ケーブル | シングルUSBインターフェイス |
ソフトウェア | QLEVER 2 Lite ソフトウェア |
保管ケース | ケース ペリカン1075(専用フォーム付) |
※価格はお問い合わせください。
※上記以外にも様々な通信用インターフェースやソフトウェアをご用意しております。
YOKOGAWA社製記録計装着例
オートクレーブとは独立した温度センサーと外部記録計で、缶体内の温度記録が可能です。当社ではお客様がご使用になる他社製記録計を直接オートクレーブ本体へ取り付ける加工も特注にて対応いたします。
詳しくはお問い合わせください。
市販の転倒防止ワイヤーなどで固定する際に便利な取付金具をご用意しました。金具は、ドア取っ手が無い2面に2個ずつ取り付けることができます。
缶体内温度、被滅菌物温度※、缶体内圧力、工程、連動信号/リモート出力のうち最大5出力を選択し出力することができます。
外部記録計と接続すれば記録に残せます。
※ オプション被滅菌物センサーが必要となります。
部品名称 | 寿命の目安 | 寿命の報知 | 交換方法 |
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缶体フタパッキン | 約1,000時間 (滅菌工程を合計した時間) |
なし | 販売店または弊社事業所にご連絡ください |
電池 | 約10年 | エラーコードとして報知(A30) | 販売店または弊社事業所にご連絡ください |
蒸気式オートクレーブには『滅菌タイムラグ(遅れ時間)』というものが存在します。
パネル表示温度は缶体内の雰囲気温度を示していますが、被滅菌物はパネル表示温度よりも遅れて到達します。また、滅菌する量や入れ方によっても到達時間が変わってきます。これを『滅菌タイムラグ(遅れ時間)』といい、特に大量の被滅菌物を処理する際は温度上昇に時間がかかります。
液体滅菌のタイムラグ(遅れ時間)参考データがございますので、こちらをご覧ください。
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